駐車場コンクリート舗装工事(新潟市西蒲区)

駐車場全体はアスファルト舗装で仕上げますが、ガソリンタンク付近は大型トラックの出入りが多く、
アスファルトよりも耐久性の高いコンクリート舗装で施工しました。
;この動画では、着手から完成までの一連の流れを紹介しています。
- 1. 丁張掛け(基準づくり)
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コンクリート舗装を行う前に、まず基準となる「丁張(ちょうはり)」を設置します。
丁張とは、工作物を作る際に高さ・幅・位置などを正確に出すための基準線のこと。今回のコンクリート舗装の厚さは20cm。
そのため、丁張も20cmの厚さを確保できる高さで設置します。
距離は巻き尺(スチールテープ)で、高さはオートレベルという測量器を使って調整します。現場の地盤は非常に硬く締め固められており、杭を打つ際には大型バールで下穴を開けるなど、
地味ながらも慎重で正確な作業が求められました。 - 2. 掘削作業と準備
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次に、掘削に使用する油圧ショベルをトラックから降ろします。
安全確保のため、トラックのアウトリガー(安定脚)を最大限に伸ばし、
車体を傾けて重機が安全に降りられるよう足場板を設置します。重機の点検を行い、低速で慎重に地面へ下ろします。作業エリアの雪は、まず油圧ショベルで除雪します。
雪が残ったままだとコンクリートの下に空隙ができ、不等沈下の原因となるため、
雪の混入を避けることが重要です。 - 3. 掘削・不陸整正・型枠設置
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丁張に張った水糸を基準に、20cmの厚さ分を掘削します。
狭い箇所や既設構造物付近は人力掘削で慎重に作業します。既存のメーターボックスや止水弁などは、
高さの違いが生じないよう調整作業を行いました。掘削完了後、プレートコンパクターで下地を転圧し、表面を平らに整えます。
続いて、型枠(かたわく)を設置。
コンクリートが流れ出さないよう、木材を並べて杭で固定し、
設計通りの幅と高さを確認しながら進めます。 - 4. 鉄筋工事(有筋コンクリート)
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今回の舗装は大型車両の走行を想定しているため、鉄筋を入れた有筋構造で施工します。
使用する鉄筋はD13(直径13mm)。
ピッチ(間隔)は150mm格子状で、上下2段(ダブル配筋)構造としました。
上下の間隔は100mmを確保し、スペーサーで位置を固定します。鉄筋は1本5.5mのものを現場で切断・結束し、
結束線とハッカーを使って固定します。
最近では電動ハッカーも普及し、作業効率が向上しています。既設構造物の干渉箇所では、現場での加工が必要となるため、熟練した技術が求められます。
- 5. コンクリート打設①(ミキサー車による施工)
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コンクリートミキサー車が現場に到着したら、
シュートを取り付けてコンクリートを打設します。作業はチーム制で行われます。スコップ・ジョレン班:コンクリートの配り役コテ班:表面の均し役バイブレーター班:内部のエア抜き担当バイブレーターで空気を抜くことで、気泡のない高品質なコンクリートを仕上げます。その後、鋼製レーキと金鏝(かなごて)で表面を丁寧に均します。
動画内に映る黄色のビニールテープを巻いた鉄筋は「あたり」と呼ばれ、
コンクリートの仕上げ高さの基準となります。
高さを確認しながら均し、完了後に撤去します。 - 6. コンクリート打設②(ポンプ車による施工)
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2回目の打設ではコンクリートポンプ車を使用しました。
ミキサー車からポンプ車へ生コンを送り込み、圧送で打設場所へ流し込みます。
面積が広い場合や奥まった場所では、ポンプ車の方が効率的です。施工後は、表面仕上げ(刷毛引き)を行います。
金鏝仕上げに比べて、刷毛で細い線を入れることで滑り止め効果を高めます。
今回は駐車場であり、冬季の凍結対策として刷毛引き仕上げを採用しました。 - 7. 養生・脱型・埋戻し
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コンクリート打設後は、一定の養生期間を設けて強度を確保します。
所定の強度が出たら、型枠の脱型を行い、ハンマーなどで慎重に取り外します。最後に、油圧ショベルと人力で砂利を埋戻し、周囲を整えて完了です。
まとめ

今回のコンクリート舗装工事では、
丁張設置による正確な基準管理
有筋コンクリートによる高耐久仕様
凍結防止を考慮した刷毛引き仕上げ
といった施工上の工夫を行いました。
地味な作業の積み重ねの先に、長く安心して使える駐車場が完成します。
見た目の美しさだけでなく、耐久性と安全性を両立した施工が、この工事の大きな特徴です。
提供
株式会社 石田建設
〒957-0072
新潟県新発田市日渡103番地
https://ishidakensetsu.co.jp/recruit-sp-lp
編集後記
「変化」
建設業は職人の世界である。
この動画でも墨出し・鉄筋組み・生コン打設など多くの職人が分業して
1つのものを作り上げている。
“職人”と言われる世界で技術の継承には
「見て覚えろ」が多かったという。
常識と言っていいかもしれない。
鮨の世界では「皿洗い2年」「米炊き3年」
客の目の前で握る「一人前まで10年」だったそうだ。
世界トップレベルの建設技術を持つ日本において
建設業で働くベテランは皆口を揃えて「見て覚えてきた」と言う。
何でもこなす姿を見ていると、相当な努力をしてきたのが伺える。
しかし、現場で見て育った職人たちも、時代の流れとともに変化をしている。
今では体系的な指導が必要になった。
「以前は質問すると怒られた」
「でも今は違う。積極的に教えることに意義がある」
現場では丁寧に手順を説明し、時には図面を書いて理解を助ける姿が見られる。
ベテランは「教えることで自分も成長する」
若手は「最初から後輩に教える前提で学んでいる」
「先輩たちは質問にも親身に答えてくれるし、コミュニケーションを大切にしてくれる。
技術だけでなく、仕事への誇りも一緒に教わっている」
私は建設業の経験もない、ただのビデオグラファーである。
半年ほど、同じチームを見てきて率直に“雰囲気の良さ”を肌で感じた。
ベテランに守られているかのように、若手が成長している。
チーム作りの重要性を教えてもらった。
伝統と革新が融合した現代の建設現場。
そこには技を伝え、受け継ぐ人々の温かな絆が息づいているのだ。
videographer hirozo