新潟県新発田市で実施された下水道本管新設工事
今回紹介するのは、新潟県新発田市で実施された下水道本管新設工事です。
本工事では、市街地における生活排水を適切に処理するため、下水道本管およびマンホールの整備が行われました。
工事内容は大きく分けて、
油圧ショベルを用いた開削工法による本管布設工、
立坑を築造し推進機を用いて施工する推進工法による本管布設工、
そして本管の分岐や点検を担うマンホール工で構成されています。
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1. 作業開始前の準備と安全確認
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工事の一日は、現場事務所での作業打ち合わせから始まります。
当日の作業内容や危険ポイントを全員で共有し、安全意識を統一します。その後、現場に移動し、作業エリアの確認と資材の準備を行います。
本工事は住宅が密集する市街地での施工となるため、重機作業時には第三者との接触事故防止を最優先とし、誘導員の配置など万全の安全対策を講じています。
この日はマンホール工が中心となるため、特に重量物の取り扱いには細心の注意が必要です。 -
2. アスファルト撤去と一次掘削
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まず、既設アスファルト舗装の撤去を行います。
初期段階では人力で舗装をめくり上げ、隙間ができた後に重機を使用して撤去し、ダンプトラックへ積み込みます。続いて一次掘削を開始します。
地中には既設埋設物が存在する可能性があるため、少しずつ慎重に掘削を進めます。
オペレーターから見えにくい箇所は手元作業員が合図を送り、重機と人の連携によって安全を確保します。 -
3. 二次掘削と土留め支保工の設置
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一次掘削完了後、地山の崩壊を防ぐため土留め支保工を設置します。
その後、二次掘削を行い、所定の深さまで掘り下げていきます。この現場は地下水位が非常に高く、掘削面から大量の地下水が湧き出します。
支保工の隙間から水とともに砂が流入すると道路陥没の恐れがあるため、繊維系資材で隙間を処理しながら作業を進めます。
地下水は水中ポンプを用いて適宜排水し、安全な作業環境を維持します。掘削完了後は、基礎となる砕石を投入し、敷き均しと締固めを行います。
その後、マンホール設置位置を正確にマーキングし、基礎が所定の寸法・規格を満たしているか確認します。 -
4. マンホール設置工
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マンホールの設置作業に入ります。
まず、円形の底版を吊り下ろし、設置位置を確認しながら微調整を行います。次に、躯体(胴体部分)を設置し、底版との接続状態を慎重に確認します。
その後、斜壁を設置し、マンホール本体を組み上げていきます。埋戻しを進めながら土留め支保工や鋼矢板を撤去し、
調整リングを設置した後、マンホール鉄蓋を取り付けます。
鉄蓋とリングの隙間には無収縮モルタルを充填し、確実に固定します。 -
5. 本管布設工(開削工法)
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本工事のメインとなる本管布設工では、φ150mmの塩化ビニール管を使用します。
既設舗装および路盤を撤去後、地下埋設物の有無を人力で確認し、安全が確保された後に重機で掘削を行います。掘削完了後、管路の基礎砂を投入し転圧を行います。
本管を据え付けた後は、測量機器を用いて高さと法線を確認し、ミリ単位での微調整を繰り返します。
すべての規格を満たしたことを確認して、次の工程へ進みます。 -
6. 埋戻しと仮復旧
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本管布設完了後、管路の埋戻しを行います。
上部まで埋戻しが進んだ段階で土留め支保工を撤去し、路床部分には改良土を投入します。転圧機械で十分に締固めた後、市指定の埋設物表示シートを敷設し、路盤材(砕石)を投入・転圧します。
最後に、アスファルト合材による仮復旧舗装を行い、工事は完了となります。
まとめ
今回の工事では、
・市街地における下水道本管の新設
・地下水位の高い条件下での掘削と排水管理
・ミリ単位の精度が求められる管路施工
・第三者災害を防ぐための徹底した安全管理
といった高度な現場対応力が求められました。
完成後は見えなくなる地中の工事ですが、
こうした確実な施工が、地域の衛生環境と日常の快適な暮らしを支えています。
提供
株式会社 石田建設
〒957-0072
新潟県新発田市日渡103番地
https://ishidakensetsu.co.jp/recruit-sp-lp
編集後記
「若手とベテランの融合」
“技術を教える”
言葉としては簡単だが、実際はとても難しい。
業務が多岐にわたり、多くの資格者を要して行われる建設業の現場では
常に学び続けなければならない。
「見て覚えろ」では技術は継承されない時代となり、丁寧な指導が必要だ。
今回の現場では若手が多く、ベテランが指導するシーンが多く映されている。
動画以外でも多く見受けられた。
分からないことを「聞ける」環境だからだろう。
この心理的安全性が守られた場所で、若手はベテランの技術を継承し、
次の世代に繋いでいく。
AIでは代替できない建設業の現場において、この環境作りは非常に重要に思う。
少しのミスが事故に繋がるため
コミュニケーションを取り、お互いをリスペクトする。
日本の建設業の技術が高く安全なのは、環境を整える努力の賜である。
業界、会社、現場が同じ方向を向き力を合わせる。
成熟した日本の社会において、建設業が発展し続けている理由はここにあるのだろう。
videographer hirozo
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